第41回全日本空手道選手権大会 2009.11.21~22/東京体育館

試合レポート

極真空手溝の口道場 全日本空手道選手権大会

 第41回全日本空手道選手権大会に川崎溝口支部の小山内紘介選手が出場しました。

 一回戦の相手は大阪なみはや支部の和田英人初段。序盤から前蹴り、膝蹴りで積極的に攻め本戦終了、小山内選手に旗が一本挙がるものの、規定(三本)の本数には至らず延長戦に。

 延長に入ると蹴りの小山内選手、突きの和田選手という展開になり決定打の無いまま判定に。旗は白二本、赤二本。主審は白、小山内選手が見事初の全日本大会で一勝をあげました。

 二回戦は今年のオールアメリカン大会で準優勝しているオーストラリアの強豪スティーブン・キュージック選手。序盤は距離をとりながら前蹴りを入れていましたが、距離が縮まった瞬間に中段膝蹴りがカウンターで入り、一本負けとなりました。

 二日目進出はなりませんでしたが、初の全日本大会で一勝した小山内選手の頑張りは素晴らしかったです。

小山内紘介小山内紘介 1級
『全日本大会レポート』

 昨年末、稽古納めの際に各自が来年度の目標を発表する機会がありました。その際自分は、『無差別全日本大会に挑戦する。』と発表したのを覚えています。それから、11ヵ月後自分が本当にあの全日本大会の舞台に立っているなんて・・・。

 ウェイト制大会後、なるべく練習量を落とさず連戦で挑んだ全関東大会では、身長190cmもある外人選手に打ち勝つことができ、2回戦では世界大会代表選手と接戦の判定まで戦うことができ、自信になるとともに無差別全日本大会の出場権を得ることができました。

 出場が決まってからは、毎日が不安でした空手を始めてから憧れだった全日本大会に自分が出場するなんて・・・。歩けなくなるんじゃないか?死んでしまうんじゃないか?毎日、そんなことばかり考えていました。不安だから、練習するしかありませんでした。週二回の、ウェイトリフティングの世界チャンピオン三土手大介さんのジム、ノーリミッツに通い始め、道場での選手稽古、狛江道場での帯研、時間が空いたら自主練、そうしてるうちにどんどん身体が疲れて動かなくなってきました。道場でのスパーリングでも、全く身体が動かず倒されるんじゃないかと思うことも何度かありました。水曜に行っていた進先生とのスパーリングでも何度も効かされ、大会当日まで良いイメージが描けませんでした。

 大会当日、緊張の中での開会式等も終わり、アップ場でのウォーミングアップ。いつも通り、シャドー、パンチングミットをこなすと、『おっ!動ける、身体が軽い。イケるかも』と思い気持ちも乗ってきました。試合前に長めに稽古を休んだことにより、疲れが良い具合に抜け良い感じです。

【1回戦】
 相手は、大阪なみはや支部のベテラン和田英人選手。この試合が全てというつもりで挑みました。緊張で試合前は、セコンドの声も聞こえず、頭が真っ白になりました。気がついたら試合場に上がっていました。試合中は、作戦通り距離を取り、蹴り技中心で戦いました。しかし、緊張で相手に蹴りが当たらず、チグハグな動きになってました。
 本戦は1-0。なんとか、自分が優位に戦っているようです。ですが、疲れはすでにピークです。延長戦、相手も距離を詰めて強烈な突きを放ってきます。自分は膝蹴りで対抗します。ラスト30秒、お互い打ち合います。自分が少し下げられているような気がして、やや分が悪いような気がしました。判定になり、副審の旗は2-2・・・・・・。割れた。
 『主審判定白!!』自分に上がりました。その瞬間、嬉しさと、ホッとしたので笑顔が出てしまいました。セコンドも盛り上がっています。

【2回戦】
 オールアメリカン準優勝のスティーブン・キュージック選手。作戦は、ありません。ただやるだけです。開始直後から相手の強烈な突きが襲います。『ヤバイ、死ぬかも。』そう思った頃に、カウンターの左膝蹴りが脇腹に入ってました。息が止まり、膝を地面につけ倒れてしまいました。1本負けでした。圧倒的なパワーの違いを感じました。

 結果は、2回戦敗退。結果以上に、たくさんのことを感じることのできた大会でした。自分の欠点、今後の練習、考え方などいろいろ学べました。このような舞台に立てたのは、自分一人の力ではなく、溝口道場みんなの力があってだと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。自分は、それに試合で勝つことで応える義務があります。また、がんばります。みなさん、また練習お願いします。熱い溝口道場にしましょう。

 最後になりますが、進先生をはじめ、セコンドについてくれた本橋さん、松田さん、応援に来てくれた少年部、一般部のみなさん、ありがとうございました。


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