金太郎杯を経て思うこと
押忍 川崎です。
先日の金太郎杯を振り返り、少年部の皆について思うことを…。
今回小学二年重量級にて優勝した浜優斗君をはじめ、金太郎杯に出場したメンバーの顔つきが変わりつつあります。
初級の試合が多かったこの大会ですが、溝口支部からも何名かが初めて試合に出場しました。
親御さんも含め、本人も右も左も分からない中、精神的にも落ち着かない中での試合だったと思いますが皆必死で食らいつき頑張っていました。
その経験を経て、今週稽古に挑む彼らの顔は真剣そのもの。
勝ち負けの結果に関係なく、彼らは経験値を上げて確実にレベルアップしたようです。
不思議なものでそれは立ち振る舞いや返事、気合い、挨拶にもあらわれ、準備にかかる時間の短縮、今まで出来なかった技がいきなり出来るようになったりします。こちらが驚くほどの変化です。
彼らにはこの機会に大きく飛躍してもらいたい、今がチャンスです!自分も彼らのレベルアップを見逃さないようサポートしていきます。
そして、これまでも何回か試合に出場していて、今回も挑戦した子達も何名かおりました。
試合経験が増えるということは、負ける経験が増えるということ。
今回も優斗以外は皆、悔し涙を流しました。
負ける経験が増えると、その『負けた』という事実を受け止めるのが苦しくなります。
さらに痛い思いをした記憶、息が切れる苦しさ、思うように動けないもどかしさ、負けた悔しさ、諦めや逃げ出したい気持ちなど苦い記憶も蓄積されていきます。
それらに耐えきれなくなってくると、気持ちが切れて試合が嫌いになっていきます。
でも、そうなる前に今一度冷静に試合を振り返って欲しいのです。
まず、『負けた』ことを真正面から受け止めること。次に、負けて辛い、悔しい気持ちは横に置いておいて、冷静に自分が何故負けたのかを考えてもらいたいのです。
そこには次の勝利に繋がるキーポイントが必ず隠されています。ガードが下がっていた、下ばかり見ていて相手をよく見ていなかった、スピードが遅い、スタミナ不足…何かしら技術的に弱点があったはずです。
肝心なのは、自分自身で気付くこと。人に言われて気付くこともありますが、やはり自分の弱点をしっかりと受け入れることから始まります。
私自身も試合に出ていた時は負けた事実を受け入れられず、悔しくて眠れない夜を過ごしたことがあります。
ですが、受け入れないことには始まらないとある時気付きました。
『負け』を受け入れる作業は受け入れるまでが苦しいですが、案外受け入れてしまえばラクになります。次、どうすればいいかが見えてくるからです。
今回出場して、思うような結果を得られなかった皆にこそ、冷静に試合を振り返ってもらいたいです。
また、保護者の皆様にも引き続き粘り強いサポートをお願いしたいと思います。
気付きのタイミングも一人一人違います。彼らは彼らなりに毎回努力して試合に出ています。その努力の過程を褒めてあげること、負けて帰ってくる彼らにそっと寄り添うだけで心強いものです。
今回優勝した浜優斗君はこれまでも強くなりたい一心で、日頃の稽古で自らを追い込み、真剣に熱心に稽古していました。
辛かったりキツかったりした経験や思いをすべてぶつけたからこそ得られた結果ではないでしょうか。
そして常に横に寄り添い励まし、声援を送り続けたお父さんのサポートとお母さんのバックアップも最高でした。
優斗の決勝戦は決して楽な試合ではありませんでした。一進一退を繰り返し、ピンチの時を凌いでどうにか手にした勝利です。
終わった後の優斗のうれし涙(あ、ユウト言っちゃったごめん)を見て、彼がどれだけがんばってきたのかが伝わってきました。
彼は今週変わらず稽古に参加し、熱心に稽古しています。満足することなく、驕ることなく打ち込む姿はさすがです。
自分が優斗と同じ年齢だった頃、同じことをやれたかどうかと考えると…残念ながら根性無しなので無理だったと思います(笑)
だからこそ、私は優斗を心から尊敬します。優斗、優勝おめでとう!素晴らしい勝ち上がりでした。
今回出場した皆それぞれ、感じることや心境の変化もあると思います。それを踏まえてまた一緒に稽古していきましょう。
応援サポートして下さったご父兄の皆様、改めてお疲れ様でした。我が子以外の試合でも一緒に応援して下さってすごく嬉しかったです。ありがとうございました。
写真は優勝した時の優斗君です。長文失礼致しました。
2011年9月16日